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大腸がんについて
大腸がんとは?
大腸がんは、大腸の内壁の細胞が異常に増殖し、組織や器官に悪影響を及ぼす悪性腫瘍(がん)です。大腸は私たちの体内で消化物質の最終処理を行い、体内の水分バランスを調整する重要な役割を担っています。そのため、大腸がんは消化器系全体に影響を及ぼす可能性があります。
特に日本人では大腸がんの罹患率が高く、がん罹患数の順位では男女合計で第1位となっています(2019年全国がん登録罹患データより)。また同様に死亡数に関しても、大腸がんはがん死亡数の第2位となっています(2021年人口動態統計がん死亡データより)。
大腸がんの原因は?
大腸がんの具体的な原因は完全には解明されていませんが、遺伝的な要因や生活習慣、年齢などが関与していると考えられています。例えば、肥満や喫煙、飲酒、運動不足、食生活の乱れ(特に高脂肪・低繊維食)などの生活習慣は、大腸がんのリスクを高めることがわかっています。
また、血縁関係に大腸がんの方がいる方、潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患を持つ方などは、大腸がんのリスクが高くなるとされています。
大腸がんの症状は?
大腸がんの症状は発症初期ではほとんど現れませんが、進行すると主に便通異常などの症状が現れることがあります。
特に大腸がんに特異性が高いとされる症状では、血便があります。
血便が出た時には症状が軽度であっても必ず医療機関を受診し、精密検査を受けるようにしましょう。
こんな症状はありませんか?
こんな症状が続いている場合は、早めに消化器内科を受診して大腸がんではないか検査しましょう。
- 便の形状が変わった
- 便の色が変わった(特に黒色便)
- 長期間にわたる便秘や下痢
- 便に血が混ざっている
- 便の量が減った
- 腹部の不快感や痛み
- 腹部の膨満感
- 食欲の減退
- 体重の減少
- 全身のだるさや疲労感
- 皮膚の色が黄色くなった
など
これらの症状が見られる場合、大腸がんの可能性がありますので、大阪市東淀川区の中城クリニックへお早めにご連絡ください。
大腸がんと鑑別が必要な疾患について
大腸がんの症状は他の腸の疾患と重なることがあります。
例えば、炎症性腸疾患(クローン病や潰瘍性大腸炎)、大腸ポリープ、過敏性腸症候群(IBS)、胃腸炎なども便通の異常や腹痛、血便などを引き起こす可能性があります。
大腸がんの検査について
便潜血検査
この検査は、便に見えないほどの微量の血液を検出するものです。これは大腸がんの初期診断に有用です。
年1回、検診などで便潜血検査を受けるようにしましょう。
大腸カメラ検査(内視鏡検査)
大腸カメラ検査(内視鏡検査)は大腸の内部を直接観察することができ、病変部位から組織を取る生検も可能です。
検査時に大腸ポリープが見つかることもあり、適宜、これを切除することで大腸がんを予防することが可能になります。
※大腸カメラ検査が必要な方には、専門機関をご紹介させていただきます
大腸CT検査(CTコロノグラフィ)
CTコロノグラフィは、大腸内部の異常を調べるための検査です。肛門から数センチほど管を挿入し二酸化炭素にて大腸を膨らませた状態で大腸全体のCT画像を取得します。得られた画像を3D加工して、大腸内視鏡に近い詳細な画像を作り出します。
早期の大腸がんのスクリーニング検査として有効で、大腸カメラ検査と比べて負担が少ないので、大腸カメラ検査に抵抗がある方でも安心して受けられます。
大腸がんの治療方法
大腸がんの治療方法として、主に以下のような方法があります。
外科手術
可能であれば、がんを含む大腸の部分を手術で取り除くことが第一選択です。
ただし、開腹手術は年齢などの影響ですべての方に適応となるわけではありません。
化学療法(抗がん剤治療)
手術後の再発防止や、手術が難しい進行がんの治療に用いられます。
放射線治療
大腸がんの中でも主に直腸がんの治療に用いられます。
外科手術や化学療法と同時に行う補助放射線治療もあり、骨盤内での直腸がんの再発を抑える目的で行われます。